彼の状況に置ける臨機応変っぷりは感心するのですよ

志摩廉造くんですけど。

青エクももう20巻も出ててあれなんで書くけど、彼両陣営公認の二重スパイなんですよねい。タダでさえそういう不安定な立場だというのに、上手いこと難しい波に乗るサーファーみたいにボード操ってる感でしっかり自分の立ち位置を守ってるのは凄いなーと感心しておるのです。

 

彼がスパイであることがバレるイルミナティ編では、出雲ちゃんに対してかるーい感じで対応してるけど、「彼の立場を最低限揺るがさない程度」で「出雲ちゃんに何らかの不利益が起こらないようにするための忠告」をちゃんとしてるんですな。「今はおとなしくしていた方がいい」とか、そういう言動ですね。後で振り返ると、先を生き延びるならば当然の忠告なわけです。

 

こういう忠告は雪男ちゃんに対しても行われていて、ライトニングの査定後に彼が雪男ちゃんに対して言った「誰かに相談したほうがいい」というのも、彼の本心なんだと思うですよ。彼にとって雪男ちゃんは監視対象ではあるけれど、それ以上のことを知らされていないので、どっちに転んでも困らない人物だったんでしょう。でも、性格を十分に知ってるから、忠告は聞き入れられないだろうことも想定済だったかもね。

それはメッフィーも同様で、彼は雪男ちゃんをみんなで銭湯に行かせたり、燐兄さんと二人で青森に任務に行かせたりしてどうも相談することを促していたっぽい感じなんですが、やっぱり雪男ちゃんの性格上それはしなかったわけです。メッフィーにしても、雪男ちゃんが誰かに目のことを相談して次のステップに行ってもそうじゃなくても、どっちにしても彼の思惑の妨げにはならない些末なことだったのかも。

 

ただ、志摩くんにもちゃんと大切なものがあって、主に勝呂くんや子猫丸さんに危害を加えられそうな状況になると動いてますよねい。特にライトニングに対してあまりいい感情をもってなくて、わざわざ単独で話したりしてるし、銃で勝呂くんを脅した雪男ちゃんに本気で怒ってたりしてましたしね。

そう思うと、彼の任務に直接勝呂くんや子猫丸さんが巻き込まれたりしたときに、彼がどう動くのかもちょいと興味あるかもですよ。今は周囲(主にメッフィー)の思惑で、そうならないようにされているようですけれど。

 

何が言いたいのかというと、志摩廉造は凄いってことなんすけど、それと同時に多分一緒に行くであろうイルミナティで雪男ちゃんのことを頼んだぞという願いもあったりするのですよ。彼は思ったほど非情にはなれない人かなぁとも思ってる。というか、責任、命も含めて背負うの嫌がる質だよね。でもそうは言ってられない時も来るよね。