青の祓魔師第99話雪の果て(8-a)・SQ1804+21巻

21巻が出た訳ですが、かなりの加筆で大分印象が変わった所がでてきたでござるの巻。

特に燐兄さんが助けに来ることを確信している雪男ちゃんのシーンは、それまで納得できなかった「燐兄さんを銃で撃つ」行為に対する感情が見えてあー、みたいな。

雪男ちゃんは燐兄さんが迎えに来てくれることも信じていたし、銃で撃ったとしても絶対死なないと確信してたんじゃな。そして、銃で撃つという行為によって、燐兄さんが雪男ちゃん自身を見限ってくれればいいとも思ってたのかもしれない。何があっても必ず助けにくる人だから、もう来ないでという気持ちもあっただろうし、左目の父上が燐兄さんの肉体を物質界で炎に耐えうる最適な器として見ている限りは雪男ちゃんが近くに居ても駄目だ。頭の回転が速いからそこまで思考が到達するのに時間は掛からなかったかもしれない。

(つか、最初は銃で脅して一人で逃げるつもりだったのかなーとか。それでもついていくと聞かない場合は銃撃して足止めするつもりだったのかもしれない。悪魔が簡単に死なないのは眉間打たれてもぶっ倒れただけだったメッフィー見てて知ってるし、前述の通り雪男ちゃんは燐兄さんが簡単に死ぬとは思ってないのだし、とか)

祓魔師として竜騎士、及び医療騎士として最高に近い技術を持っているけれど、それでは対峙しなければならない敵には全く及ばない事実を物語初頭から一つ一つ積み重ねてきていて、でもそれを一蹴できるだけの力を兄は持っている、その無力感もずっと持っていた上でこの状況に対処できるだけの力は今の雪男ちゃんにはないわけです。そこまで追い詰められた所以、雪男ちゃんは自身の中の信念を捨ててまで自分でなんとかできる力を求めるのは当然のことだったかもしれない。

燐兄さんが暴走して倶利伽羅を父上がポッキリ折っても、雪男ちゃんは燐兄さんなら死なないって盲目的に思っていたからこそ冷静だったのかもなぁ。

それでも、燐兄さんは変わらずたった二人きりの双子の弟に対する感情は何も変わってなかったわけですが。

そう思えば、加筆された過去の様子とかが重くてしんどいですねい。オマケの漫画も二人が仲良く絵が下手で辛い。雪男ちゃんきっと芸術系だけが通信簿3とかだったんだ。更に今のところKindleでしかコミックス入手してなくて、カバーの返しやカバー内表紙の部分は途中巻からしか収録されてなくてですね。やっぱり実単行本買うべきか。

 

で、本誌。やっと。

まだサブタイトルが変わらないことに驚いたし、しかも子番号までついてるし。これ、季節と雪男ちゃんの行く先に掛けてるのかな、と思ったけど、双子の誕生のことじゃないかとか思い始めたでござるの巻。

ともかく、何故かぽろぽろスルーできない言葉を零しているメッフィーですが、やっぱりエンドレスエイトとかシュタゲとかその辺りみたいなの繰り返してるんでしょうか。よりよい未来を模索しているならシュタゲの方が近いか。

前に本誌で中扉カラーになった時の絵で、メッフィーが鍵を燐兄さんに差し出してたんですが、ここでこの鍵かーと思ったり。メッフィーはやはり何もかもを分かっていろいろ手を回しているっぽいけど、彼が動くにしても『時期』があり、それを間違えると今回みたいになっちゃう的な感じなのか。ただ、メッフィーも選んだ未来の先がどうなるのかは分かってないっぽいですね。雪男ちゃんにメッフィーから過去を教えた場合のルートでは、彼が望んだ終わり方をしなかった、ということかな。雪男ちゃんが「見留めるべき現実は過去ではない」の言葉にはちょっと同意したりとか。

ほぼ同時期にルシフェル様が雪男ちゃんに教えるんだろうけれど、悪魔は嘘はつかないけど必要なこと言わなかったり、態と言い方を変えたりするからどうかなぁ、という心配はあったりですよ。燐兄さんはメッフィーの力で過去をそのまま目撃するわけですから、その辺りの咀嚼の違いはなさそうですけど。

で、過去を覗く前に、その頃のみんなは、とほぼ主要登場人物の現在が描かれてますねい。倶利伽羅はやっぱり勝呂くんのお父さんの元で修復かな。修復が終わったらまた悪魔の心臓を封じるのかなと思ってたけど、メッフィーが「まだ隠せないようですから」と言ってたから違うっぽいのかなぁ。

そしてここで休載なのでこれを抱えてまた耐えなければならないのはしんどいっすね。でもどうせなら100話の時に表紙にすればよかったのにと思わないでもないですが。

 

どうでもいいけど、みんなの課金で特撮の続編を作った例のソシャゲを始めるにあたり、W主人公の片割れがリンちゃん(女)だったので主人公をゆきちゃん(女)にしたのはまぁそういうことだよね。